【せどり初心者必見】Amazon FBAの長期在庫保管手数料を回避する「買取」という選択肢

「プロせどらー&在庫処分の羅針盤」へようこそ。在庫ソリューション・コンサルタントの黒田 龍介です。

あなたの倉庫に眠るその在庫。それは、未来の利益の源泉ですか?それとも、キャッシュを蝕む時限爆弾ですか?

私はこれまで、事業再生ファンドのマネージャーとして、数多くの企業で、在庫が原因で倒産の危機に瀕する現場を見てきました。そして2026年1月現在、特にAmazon FBAを利用する事業者にとって、その時限爆弾の針が急速に進む事態が迫っています。2026年4月15日から、Amazon FBAの長期在庫保管手数料が大幅に改定されるのです。

このメディアは、綺麗事では済まされない、ビジネスのリアルと向き合うあなたのためのものです。この記事では、迫り来る手数料改定の具体的な内容を解説し、従来の対策の限界を明らかにした上で、あなたのビジネスの血流を改善する、極めて有効な一手、「買取」という戦略的選択肢について、専門家の視点から徹底的に解説します。

2026年4月、FBA長期在庫保管手数料があなたの利益を圧迫する

まず、直視すべき事実からお伝えします。Amazonは、フルフィルメントセンターの効率的な運営を目的とし、長期保管在庫に対する手数料を年々強化しています。そして、2026年4月15日から適用される改定は、これまで以上に事業者のキャッシュフローに直接的な影響を与えるものです。

今回の改定の要点は、「保管期間が365日を超える在庫に対する最低手数料の導入・増額」です。具体的に見ていきましょう。

改定前後の手数料比較

保管期間改定前の手数料(〜2026年4月14日)改定後の手数料(2026年4月15日〜)
271~365日10cm³あたり月額16.662円~18.085円変更なし
366日以上10cm³あたり月額34.239円
(メディア商品は最低10円/点)
10cm³あたり月額34.239円
全商品、最低20円/点

この改定で最も注意すべきは、366日以上保管された在庫に対し、サイズに関わらず最低20円/点の手数料が課される点です。例えば、これまで手数料が数円だった小型のアクセサリーや部品でも、一律で20円が請求されます。1,000点あれば、それだけで月額20,000円の固定費が新たに発生する計算です。この詳細は、Amazonの公式発表である「2026 FBA aged inventory surcharge changes」で確認できます。これはもはや、単なるコスト増ではなく、長期在庫に対する明確な「退去勧告」と言えるでしょう。

なぜあなたの在庫は「資産」から「血栓」に変わるのか

そもそも、なぜ長期在庫は発生するのでしょうか。主な原因は以下の通りです。

  • 需要予測の誤り:見込みよりも販売ペースが遅い。
  • 過剰な仕入れ:機会損失を恐れるあまり、適正量を超えて仕入れてしまう。
  • 市場の変化:新商品の登場、トレンドの終焉、価格競争の激化。
  • 季節性商品:販売時期を逃し、翌年まで持ち越してしまう。

これらの要因で滞留した在庫は、もはや「未来の利益の源泉」ではありません。それは、企業の血液であるべきキャッシュの流れを堰き止める「血栓」です。保管しているだけで手数料というコストを発生させ、仕入れに使った資金を凍結し、新たな投資の機会を奪い続けます。

従来の対策、例えば「値下げ販売」は利益率を著しく低下させ、ブランド価値を損なう可能性があります。「廃棄」は、仕入れコストを100%損失として確定させる行為に他なりません。これらの方法は、いわば出血を伴う対症療法であり、根本的な解決策とは言えません。

「買取」:在庫をキャッシュに変える戦略的選択肢

そこで私が提案したいのが、BtoBの専門買取サービスを「戦略的に」活用することです。これは、単なる在庫処分ではありません。滞留在庫という不良資産を、迅速かつ確実にキャッシュへと転換させる、極めて有効な財務戦略です。

BtoB買取サービスの仕組み

BtoB買取サービスは、法人や個人事業主が抱える余剰在庫、型落ち品、B品などを、まとまった単位で買い取る専門業者です。彼らは国内外に多様な再販ルートを持っており、一般市場とは異なるチャネルで商品を流通させることができます。

これにより、事業者は以下のようなメリットを享受できます。

  1. 迅速なキャッシュフロー改善:最短数日で在庫が現金化され、新たな仕入れや投資に資金を回せます。
  2. FBA手数料の即時停止:買取が成立した瞬間から、日割りで発生する保管手数料、そして迫り来る長期在庫保管手数料の支払いがストップします。
  3. ブランド価値の維持:多くの専門業者は、ブランドイメージを守るため、販売地域や販路を制限するなどの対応が可能です。
  4. 税務上のメリット:在庫の売却損を計上することで、課税所得を圧縮できる可能性があります(詳細は後述)。

実例:PINCH HITTER JAPANのケース

例えば、業界大手の一社であるPINCH HITTER JAPANは、年間1,169万点、全国6,820社以上の買取実績を誇ります。彼らは最短3営業日での現金化、国内外10,000社の販路を活かしたブランド毀損防止策、そして査定や送料が無料である点を強みとしており、多くの事業者がキャッシュフロー改善を実現しています。

買取業者を選定する際のチェックリスト

ただし、どの買取業者でも良いというわけではありません。あなたのビジネスにとって最良のパートナーを選ぶためには、以下の点を冷静に見極める必要があります。

チェック項目確認すべきポイントなぜ重要か
買取実績・専門性同ジャンルの商品の買取実績は豊富か。法人間取引に精通しているか。実績は信頼の証。専門性が低いと、適正価格での買取が期待できない。
販路の多様性と管理国内外にどのような販路を持っているか。ブランド価値を守るための販路管理は可能か。販路が多様であるほど高価買取の可能性が高まり、ブランド毀損リスクを低減できる。
スピードと対応力査定から入金までの期間は明確か。大量の在庫や複数拠点に対応可能か。キャッシュフロー改善が目的であるため、スピードは絶対条件。
手数料・諸経費査定料、送料、出張費などは無料か。契約書に不明瞭な費用項目はないか。買取価格が高くても、諸経費を差し引くと手残りが少なくなるケースがある。
コンプライアンス古物商許可など、必要な許認可を取得しているか。契約書の内容は適切か。トラブルを未然に防ぎ、安心して取引を行うための大前提。

買取で損しないための税務知識:在庫評価損の計上

在庫を買取に出す際、取得原価(仕入れ値)を下回る価格で売却することがほとんどでしょう。この際に発生する差額(売却損)は、当然ながら損金として計上できます。しかし、それだけではありません。決算期末に滞留している在庫については、「在庫評価損」を計上することで、売却せずとも損失を認識し、法人税や所得税を圧縮できる可能性があります。

ただし、税務上、在庫評価損の計上が認められるには厳格な要件があります。国税庁の法令解釈通達によれば、以下のような「特別の事実」が必要です。

  • 著しい陳腐化:季節商品の売れ残りや、性能が著しく異なる新製品の登場により、通常価額で販売できなくなった場合。
  • 破損・品質変化:物理的な欠陥や品質の劣化により、通常の方法で販売できなくなった場合。

単に「市場価格が下がった」「売れ行きが悪い」といった理由だけでは、評価損の計上は認められません。この点については、国税庁の「棚卸資産の評価損」に関するページで詳細な規定を確認できますが、判断には専門知識が不可欠です。安易な損金計上は税務調査で否認されるリスクを伴うため、必ず顧問税理士に相談の上、適切な会計処理を行ってください。

まとめ:感傷を捨て、戦略的にキャッシュを生み出せ

2026年4月のFBA長期在庫保管手数料の改定は、もはや見て見ぬふりはできない経営課題です。売れない在庫への感傷や、「いつか売れるかもしれない」という淡い期待は、あなたのビジネスの成長を阻害する足枷でしかありません。

今こそ、冷静な経営判断が求められています。在庫は、企業の血液であるキャッシュを固まらせる「血栓」になり得ます。その血栓を取り除き、再び力強い血流を取り戻すための最も有効な手段が「買取」です。

本記事で示したチェックリストを参考に信頼できるパートナーを見つけ、滞留在庫を戦略的にキャッシュへと転換してください。その一歩が、あなたのビジネスを一段上のステージへと引き上げる羅針盤となるはずです。